クラウドファンディングで制作資金を募り進められていた「狂気山脈 ネイキッド・ピーク」の映画制作プロジェクトについて、原作者で製作総指揮を務めるまだら牛氏が、プロジェクトが白紙となったことを発表した。制作を担当していたアニメーションスタジオが降板したことが理由であり、希望者には支援金の返金対応が行われる。
「狂気山脈 ネイキッド・ピーク」は、H.P.ラブクラフトの代表作「狂気の山脈にて」をテーマにした、まだら牛氏のTRPGシナリオ「狂気山脈~邪神の山嶺~」を原作としている。2021年にはパイロットフィルム制作のためのクラウドファンディングがCAMPFIREにて実施され、約1億2千万円の支援金が集まり、2023年2月にパイロットフィルムが公開された。その後、映画本編制作のために2回目のクラウドファンディングが行われ、こちらも2億円を超える支援金を集めて制作が進められていた。
まだら牛氏によれば、2024年初頭に新たなアニメーションスタジオが決定し、3月ごろから脚本制作を中心とするプリプロダクションに入っていた。このスタジオはパイロットフィルムを制作したスタジオとは異なるものであったが、9月末に降板が決定したことを受け、製作体制(企画・出資など)を一度すべて白紙にする判断をしたという。
現在の状況では、今後3年以内での完成がほぼ絶望的とされており、希望者には返金対応が進められる。リターンの内容に応じて支援金の50~100%が返金される予定で、返金の申し込みは2024年11月15日まで受け付けられる。受付はCAMPFIREのメッセージ機能を通じて行われる。
なお、プロジェクトそのものは継続される方針であり、返金後に残る支援金を活用して、まだら牛氏の会社「フォレスト・リミット」主導のもと、ビデオコンテ制作までのプリプロダクションが進められる予定である。
外部サイト
狂気山脈 アニメ映画化プロジェクト – CAMPFIRE